物価高で節約が二極化、居酒屋倒産が示す消費の選別

居酒屋が直撃されたのは、値上げと節約志向が同時に来たから

2026年上半期の「居酒屋」倒産は118件となり、過去最多を更新しました。

上半期で初めて100件を超え、1989年以降で最も多い水準となり、その背景には、ビールやウイスキー、日本酒の値上げに加え、食材、人件費、家賃の上昇が重なったことがあるようです。

東京商工リサーチの分析では、倒産118件のうち「販売(売上)不振」が105件と約9割を占めていて、コスト上昇だけではなく、売上がついてこないことが倒産を押し上げているようで、値上げをすれば客足が遠のき、値上げをしなければ採算が悪化するというこの板挟みが、居酒屋の苦境を長引かせています。

家計では、節約のやり方が分かれている

節約の圧力は、家計の中でも均一ではなく、ガソリン価格の高騰では、KINTOの調査で運転者の約8割が家計への影響を実感しており、生活インフラのコストが上がるほど、まず固定的な支出を意識する人が増えていきます。

その一方で、節約のための「まとめ買い」が本末転倒になる例もあるようで、39歳女性の事例が示すのは、安く買えたはずが、使い切れずに無駄を生む節約があるようで、節約が目的でも、買う量やタイミングを誤れば、支出は減りませんし、何を削るかだけでなく、どう選ぶかが重要になってきています。

選ばれるのは、安さだけではない

調査機関のデータでは、節約志向の高まりとともにニーズの二極化が進んでいて、この背景にあるのは、単純な支出カットではなく、固定費の見直しや「クールシェア」のような代替手段を含む、より合理的な消費への移行です。

この流れの中で、選ばれるサービスには分かりやすい共通点があり、それは、価格だけでなく、無駄が出にくいこと、使った実感が残ること、家計に対して納得しやすいこと。

居酒屋業界の倒産増は、こうした選別が外食の現場にも及んでいることを示していて、今後は、安さ重視と合理性重視のどちらに家計が寄っているのかを、買い方と利用頻度の変化から見る必要があります。